異動や退職時の職場での挨拶や、ちょっとしたお礼、お祝いに、気の利いた丁度良いプレゼントが必要な時ってありますよね。「できれば自分の住む地域にちなんだものがいいな」と考える方も少なくないはず。荒川区内にも、素敵な手土産を取り扱うお店が沢山あります。地域に根ざした下町らしい昔ながらのおせんべいや、おしゃれな洋菓子、荒川らしいモチーフを形どったものなど。個性的な荒川区らしい品々を、商品や作り手のストーリーとあわせてお伝えする連載、「荒川OMOTASE」。ぜひ、手土産選びの参考にしてみてくださいね!
口の中で土下座する?!
ふわっふわのシフォンケーキ
今回の荒川探訪では、町屋に店を構える米粉シフォンと焼き菓子のお店「フェリーチェシフォン」を訪ねました。“どらっぐぱぱす”の通り沿い、スーパーマーケットの“コモディイイダ”が目の前という町屋の人々の生活の中心地。通りが買い物客でにぎわう中、こだわりの製法や開業にまつわる貴重なお話を伺ってきました!

お店の看板商品はなんといっても「極上平飼いプレーン」。“飲めるシフォン”、“土下座シフォン”の異名を持つ、ふわっふわのシフォンケーキです。無添加の米粉を使用した身体にやさしいスイーツ。荒川区のふるさと納税返礼品にも選ばれています。
最大の特徴は、その圧倒的な水分量。店主が「だいぶ攻めている」と言うように、並外れたスポンジの柔らかさが自慢です。一般的なシフォンケーキが低反発であるのに対し、フェリーチェシフォンのスポンジはまるで柔らかい“スクイーズ”のよう。一度押すとなかなか元の形に戻りません。
小麦粉のグルテンの力に頼らず、無添加の米粉を使用したシフォンケーキ。余計なものを入れたくないという想いから、ふくらし粉(ベーキングパウダー)も使用していません。油は身体にやさしい太白ごま油。精製した白いお砂糖ではなく、きび砂糖を使用していることもこだわりのポイントです。
ひとくち頬張れば、スポンジが口の中の水分と溶け合いながらしぼんでいく…。これぞ“飲めるシフォン”、“土下座シフォン”と呼ばれる所以です。

シフォンケーキの基本となるメレンゲには、足立区のお得意さんから仕入れた平飼い卵を使用。以前使用していた卵は、夏場になると飼育環境の影響で水っぽくなりがちでした。白身がサラサラとしていると、えぐれたスポンジが出来上がってしまうことも。ストレスの少ない環境下で育った平飼い卵へ切り替えると白身にしっかりとした粘性があり、理想的なメレンゲが立つようになりました。
店名の「フェリーチェ」とはイタリア語で“幸せ”を意味することば。「家族で同じものを食べる幸せを届けたい。」そんな想いを込めて名付けられました。できるかぎり添加物や余計なものを使わずに。誰もが一緒に楽しめるお菓子を作りたいという想いをカタチにしました。
繊細なシフォンケーキを焼くためには、相性の良いオーブンも欠かせません。上火・下火の強さなど、それぞれに癖があるためどんな機械でもよいというわけではないのだとか。ちょうど取材時は、修理に出していたオーブンが戻ってきていたところ。長年愛用していたものがすでに廃盤になってしまったことから、今あるものを大切に使い続けています。膨らみ具合や温度の上がり方など、細やかな部分にも気を配りながら。常にベストなスポンジの状態を求め続けます。
上から順に、 極上平飼いプレーン 400円(税込) 濃厚チョコレート 430円(税込) ロイヤルミルクティー(アールグレイ)430円(税込)
人気No.1の品は、先に紹介した「極上平飼いプレーン」。続いて人気No.2の商品は「ロイヤルミルクティー(アールグレイ)」です。ロイヤルミルクティーは、特に女性からの人気が高い商品。茶葉をしっかり煮出して作る自家製ミルクティーを生地に使用しており、口に含んだ瞬間からアールグレイの華やかな香りが広がります。これまで、良い香りの茶葉を使ってもシフォンに混ぜ込むと香りが消えてしまうことが悩みだったのだそう。ようやく理想の茶葉に出会えたのだと話してくださいました。
マロンシフォン 450円(税込) ほうじ茶チョコチップ 450円(税込)
週替わりで変わるシフォンケーキ。取材に訪れた週は「マロンシフォン」と「ほうじ茶チョコチップ」が店頭に並んでいました。マロンシフォンは、栗好きの店主が自信を持って送り出すとっておきのフレーバー。練り込まれた細かい甘栗のぷちぷちとした食感が絶妙なアクセントとなっています。
マロンクリームサンド 550円(税込)
「マロンクリームサンド」はシフォンケーキにミルク感たっぷりのホイップをたっぷりと挟み、マロンペーストを絞った特別感あふれる一品。ホイップにも栗のペーストを混ぜ込み、栗の風味がしっかりと感じられる味わいとなっています。好みに応じて土台となるスポンジを選べるのも嬉しいポイント。細かく刻んだピスタチオをあしらい、モンブラン風に仕上げています。
他にも店頭には、レモンケーキやカヌレ、ワンちゃん用のクッキーなども。卵白を有効活用するために生まれた「メレンゲプレッツェル」は、「甘い×しょっぱい」のコントラストにハマる人続出!料理教室を営むご友人から教わったレシピを採用した商品だそうです。
楽しい!と思える生き方を。
意識が生んだ人とのつながり
店主の吉川さん。 小柄さを感じさせないオーラとパワーに、 探訪スタッフも元気をもらいました!
今回お話を伺ったのは、“えーこさん”の愛称で親しまれてている店主の吉川江依子(よしかわえいこ)さん。フェリーチェシフォンが今の場所にお店をオープンしたのは、2023年10月のことでした。
もともとは通信業界で営業をしていたという吉川さん。仕事=生活のためのもの、と割り切って取り組んでいる部分もありましたが、出産後は特に他の人よりも早く退勤する必要があり、申し訳なさを感じることも。
人生の最後に「楽しかった」と思える生き方がしたい――改めて自身の人生を見つめ直すきっかけとなりました。
もともとお菓子作りには縁がなかったという吉川さん。昔はお姉さまが作るのを横で見ながら食べる専門で、内心「面倒な作業だな」と感じていたようです。シフォンケーキ作りに目覚めたのは、区内で開催されたワークショップ。お子さんと一緒にシフォンケーキ作りを体験したことがきっかけでした。口当たりの良いシフォンケーキであれば、きっとあらゆる世代に受け入れてもらえるはず――そう確信し、お店を始める覚悟を固めました。
一見突飛にも見える行動に、近所の人たちも驚きを隠せなかった様子。開業を決めてからは「私は100日後にシフォン屋をオープンするただの主婦」というインパクトあるコピーで、開店までの道のりをSNSで発信し続け多くの人々の注目を集めました。
現在日曜日は、お子さんとの時間を 大切にするためにも定休日としています。
とはいえ、蓋を開けてみると商売は簡単ではありませんでした。支えてくれる人がいたとしても経営はあくまで一人の責任。失敗するたびに悶々と凹み、お店と家を行き来する日々に心が疲れることもあったようです。
お店で手一杯の状態から脱却し、今までとは違う行動をしなくては――意識を外に目を向けようと、ご主人と区内にあるバーに足を運んだことをきっかけに、横との繋がりがどんどん増えていったと話します。
バーいそむらの紹介記事はこちら↓
そのような繋がりから、このたびフェリーチェシフォンは町屋にあるカフェダイナーTOKYO L.O.C.A.L BASEで行われるチャリティーイベント“ONE HEART SHOWER”にも参加しました。荒川探訪とも深い関わりのある、地域活性化×復興支援を目的としたイベントです。
フェリーチェシフォンで週替わりフレーバーのシフォンケーキをご購入いただくと、一部が復興支援に充てられるというもの。また、参加店舗で該当のサービス・メニューを注文し、スタンプが3つたまるとTOKYO L.O.C.A.Lオリジナルの手ぬぐいやビールジョッキ、オリジナルトートバッグがもらえます。スタンプラリーの期間は2025年12月7日(日)まで継続中。ふるってご参加くださいね!!
イベントの詳細はこちら↓↓
地域の声を形に!
手土産にも喜ばれるシフォンケーキ

荒川で生まれ、20歳頃までの間はこの地を離れていたという吉川さん。祖父母の一軒家が空き家になったことをきっかけに、荒川の地に戻りました。先祖代々の遺影が並びお線香のにおいがする一軒家ではじめた一人暮らし。当時、友人たちからは「民宿みたい」と珍しがられたそうですよ。
現在の店舗の場所には前々から目を留めていたのだとか。近所の人や不動産に問い合わせると、丁度前の契約が切れるところ。「運命的なものを感じた」と語ります。
今では荒川区のふるさと納税返礼品に選ばれるほどに成長し、手土産に買い求める人も増えているフェリーチェシフォンのシフォンケーキ。次はどんなフレーバーが登場するのか…!?シフォンケーキと共に、周囲の期待も膨らみます。
目の前のスーパー目当てで来るお客さんも多いことから、値段にシビアな傾向も。それでも「物価が上がっているのは理解している」、「もっと値段をあげてもいいんじゃない」と、応援してくれる方もたくさんいるそうです。
お客さんとのリアルな会話を通じて情報交換をしたり、価格設定を考えたり。区内のイベントにもたびたび参加することで、地域でのつながりを広げています。

添加物を使用していないため、あまり日持ちしないシフォンケーキですが、冷凍保存することができるので自然解凍でふわふわの食感もしっかりと戻ります。フェリーチェシフォンのシフォンケーキは、現在BASEでも販売中。↓↓↓(冷凍クール便でのお届けとなります。)
オンラインショッピングはこちらから!
急いで食べたいときは、電子レンジで10秒ほど温めるとよりおいしくいただけますよ!
通常は8分の1カットでの販売ですが、ご希望があればホールでも予約可能。前日のお昼までに、直接お店までお問い合わせください。
「ふらっと雰囲気を見に来るだけでも、おしゃべりに来るだけでも大歓迎です!」と話す、店主のえーこさん。
ぜひ、幸せのシフォンケーキを求めに足を運んでみてくださいね。
フェリーチェシフォン
住所:東京都荒川区町屋3-19-7
TEL:070-8477-4090
営業時間:11:00~17:00
定休日:日月火
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/felice__chiffon/
~OMOTASE早わかり表~

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濃厚チョコレート 430円(税込)
ロイヤルミルクティー(アールグレイ)430円(税込)
マロンシフォン 450円(税込)
ほうじ茶チョコチップ 450円(税込)
マロンクリームサンド 550円(税込)
店主の吉川さん。
小柄さを感じさせないオーラとパワーに、
探訪スタッフも元気をもらいました!
現在日曜日は、お子さんとの時間を
大切にするためにも定休日としています。