荒川区民に「荒川グルメといえば?」と尋ねると、多くの人が「もんじゃ焼き」と答えます。
荒川区はもんじゃ発祥の地ですよ、と区民は聞かされて育つのですが、都内に住む多くの人は「もんじゃ焼きと言えば月島(東京都中央区)」と思っていることでしょう。発祥であろうがなかろうが、荒川区のもんじゃは美味しい。下町の雰囲気も含めてもやはり一番美味しいのです。食の楽しみ方はひとそれぞれ。特別な何かは無いけれど、ちょっと個性的だったり、変わっていたり、ほっとひと息つける場所。そんなモノづくりの街・荒川を支えるグルメを探訪してご紹介していくコーナー、それが「荒川グルメ探訪」です。
町屋駅から徒歩10分、以前ご紹介した古民家を利用したコワーキングスペース「ivyCafe町屋」が佇む閑静な住宅街に、可愛らしい木製のドアが目を引く一軒のお店があります。
小さな窓から店内を覗いてみると、ショーケースの中にキラキラと輝く綺麗なケーキや、おしゃれなパッケージの商品がずらり。
ケーキ屋さんかな?と店内に入ってみると、こちらはなんと、国産紅茶を取り扱う紅茶専門店でした。
店主が日本全国から直接買い付けたという種類豊富な国産紅茶と、季節を楽しめる可愛らしいケーキ。
今回の荒川探訪では、そんなこだわりが詰まった素敵なお店「国産紅茶専門店TEAROOM Yoshiki Handa」の魅力をたっぷり取材してきました!
店主の半田さんに国産紅茶の
魅力やこだわりを伺いました!
海外産の紅茶では、産地を訪れて茶葉を選定することが難しいという課題を感じていた店主の半田さん。そのため、自分の足で産地を訪れ、厳選して仕入れができる国産紅茶に着目。
国産紅茶に触れていくうちにその奥深い魅力に気が付き、もっとこの良さを広めたいと国産紅茶を専門に扱うお店を開くことを決めたそうです。
国産紅茶の最大の魅力は、その豊かな香りと多様な味わいにあります。
日本の風土と気候が育む茶葉は、フルーティーで華やかな香りが広がるものから、深みのあるまろやかな味わいが楽しめるものまでさまざまです。
半田さんは紅茶を選ぶ際に、香りや味わいだけでなく、産地や栽培方法にも注目しているそう。より美味しい茶葉を手に入れるために、自ら産地を訪れ、農家の方々と意見交換を行いながら、自分の目で直接確かめてより良い茶葉を仕入れています。
こうして選ばれた茶葉は、品質が高く、風味が豊かで、他では味わえない特別な一杯を提供してくれます。
生産量が少なく、入手して商品化するのが難しいとされている国産紅茶ですが、毎年の茶葉の感想を直接伝えたり、トレンド情報を交換しあったり、生産者の方々と深い関係を築いているからこそ、TEAROOMでは希少な人気の茶葉やトレンドに合った新しい味わいの紅茶に出会うことができるのだそうです。
TEAROOMで提供される紅茶は、半田さんのこだわりと努力が詰まった特別なもの。国産紅茶の奥深さを感じることで、紅茶を飲む楽しみがさらに広がります。
ストーリーを感じる
オリジナルのフレーバーティー
TEAROOMでは、全国から取り寄せた品種の紅茶に加え、ここでしか購入することのできないオリジナルのフレーバーティーが販売されています。フレーバーティーとは、茶葉に花や果物、スパイスなど調合して香り付けをしたもの。テーマに合わせて果実やお花を選定し、TEAROOMでしか出せないフレーバーの紅茶が売られています。
中でも人気は「町屋ブラックティー」。
町屋をイメージしたバラの香りとイチゴやフランボワーズの甘さが引き立つフルーティーな味わいが魅力です。町屋駅周辺で開催されていたバラ市で販売されていたバラの苗から着想を得て、バラの香りを中心に町屋に対するイメージを香りに込め、独自にブレンドしたのだそう。
ティーバッグの販売もしており、地元のお土産として利用されるお客様も多いそうです。
そのほかにもさまざまなテーマで作られたフレーバーティーを楽しむことができます。どんなイメージや想いが詰まったフレーバーなのか想像を膨らませて味わうとさらに美味しくいただけそうです。
今後登場する予定の新フレーバーも現在開発中なのだそうですよ。
地元の人に愛されるケーキメニュー
パティシエの奥様がつくる、紅茶と相性ぴったりのケーキメニューもTEAROOMが愛される理由の一つ。
ケーキは季節やイベントごとにメニューが変わるので、飽きずに毎度新しいケーキが楽しめます。
来店するたびどんなケーキが並んでいるのかワクワクしてしまいますね。
中には商品の紅茶を使用して作っているメニューもあり、ケーキメニューでも国産紅茶を味わうことができます。飲むだけではなく食べて楽しめるのも魅力です。
「ケーキに惹かれて来店してくださったお客様に再度ご来店いただいたり、ご友人やご家族に紹介してくださって、お客様の輪が広がることもよくあるんですよ」と、店主の半田さんは嬉しそうに語ってくださいました。
TEAROOMは来店リピート率がなんと7割以上。普段からお客さんとのコミュニケーションを大事にされていて、常連のお客さんからのリクエストをケーキの新メニューに反映させたりするなんてことも度々あるそうです。そんな下町ならではのお客さんとの暖かい関係性もとっても素敵です。
ちょっとしたご褒美や年間行事を楽しむ際のお供にぜひTEAROOMのケーキを選んでみてはいかがですか?
自分好みの茶葉が見つかる!
TEAROOMでは、店内でも紅茶とケーキを楽しむことができます。
店内メニューはこちら。
・ケーキとお茶(2杯) ¥1,360~
・お茶(2杯) ¥900
※ケーキとお茶のメニュー内容は時期によって品揃えが変わります。
店内では飲み物を2種類選ぶことができるのがTEAROOMの特徴。
各品種それぞれ香りや味わいに特徴がある国産紅茶。違う品種の紅茶を一度の訪店で味わうことができるなんて、とても贅沢です。
国産紅茶好きにはとっても嬉しい制度ですが、実はこの制度には国産紅茶初心者の方に対する店主の優しい配慮が隠れています。
「1種類だけ飲んで国産紅茶に対するイメージを固めてしまうのではなく、2種類の違う品種を試す機会を設けて飲み比べてもらうことで好みの品種や産地を見つけてほしい」という、店主のお客さんと紅茶に対する愛がこのような注文形態をつくりだしました。
やさしい甘さの上品なケーキと、こだわりの茶器に急須を使って1杯ずつ丁寧に注いだお茶は言わずもがな相性抜群です。
2種類のお茶は同時に2杯頼んで飲み比べをしたり、ケーキと一緒に1杯、食後に1杯と分けて楽しんだりもできるため、自分のタイミングでゆったりとティータイムを満喫できます。
国産紅茶に詳しくなくても、店主の半田さんが好みを聞いてオススメやケーキと相性の良いものを提案してくださいますよ。
今回荒川探訪スタッフは、ケーキとお茶のセットを2つと、単品でもう一つケーキを注文しました!
【今回注文した紅茶】左から時計回りに・・・ ・花束 3種類の緑茶をベースにラベンダー、 ローズ、カモミールの花々を彩った華やかなフレーバーティー。 ・静岡島田べにふうき 濃い赤紅色とタンニンを感じる重厚感のある味わいが特徴。 ・町屋ブラックティー TEAROOMオリジナルの、町屋をイメージしたフレーバーティー。 イチゴやフランボワーズの香りとバラの蕾が融合し、繊細で優しい香りです。 ・宮崎五々瀬みなみさやか 爽やかな香りと、親しみやすい緑々しいお茶の風味が広がります。
【今回注文したケーキ】↑イチゴのショートケーキ・・・¥750 TEAROOMのショートケーキは時期によって、その時美味しいフルーツを使うのだそう。 ふわふわのスポンジと程よい甘さのクリーム、甘酸っぱいイチゴのショートケーキは絶品です。
↑モンブラン・・・¥850 美しい見た目のモンブラン。 中のクリームには“やまなみ”という紅茶が使用されていて ほのかに紅茶の香りを感じられる、上品な味わいです。
↑ショコラフランボワーズ・・・¥850 ヴァローナのチョコレートを2種類使用。 マイルドなチョコレートとベリーのような酸味が特徴のチョコレートに、 甘酸っぱいフランボワーズジュレで味を引き締めたチョコレートケーキ。
営業日や新しい茶葉、ケーキメニュー、営業日などの情報は、TEAROOM Yoshiki Handa公式instagram(@tearoomyoshikihanda)からご確認いただけます。
TEAROOM Webサイトからはオンライン販売の紅茶も購入することができます。美味しい紅茶の淹れ方なども紹介されているので、お家で楽しむ国産紅茶にご興味のある方はそちらもチェックしてみてくださいね。
取材に応じてくださった 店主の半田さん(右)とパティシエの久美さん(左)
国産紅茶専門店TEAROOM Yoshiki Handa
【営業時間】
月~水 定休
木~日 11:30~19:00
TEL:03-6770-3166
住所: 東京都荒川区町屋3丁目6−1
Instagram:https://www.instagram.com/tearoomyoshikihanda/
モノづくりの街・荒川の地域情報サイト「荒川探訪」では、荒川区の気になる情報をご紹介しています。
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