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ara!kawa認定商品

成長の足跡を未来へ「shiro」が贈るアニバーサリーシューズ

荒川区のすぐれた技術、製品を内外に力強くアピールするために誕生した「ara!kawa」。「あら、かわってる。あら、かわいい。」をコンセプトに、荒川区でのモノづくりを応援するブランドです。このたびの荒川探訪では、令和6年度「ara!kawa」認定商品に選ばれた「未来に残せるAnniversary shoes」をご紹介。販売元である「shiro」の工房兼店舗を訪問し、製品や荒川区でのモノづくりに関する想いを伺ってきました。

レザーの香り漂う

お洒落なアトリエ

今回、荒川探訪が取材に訪れたのは、革靴の製造販売、靴修理を行う工房兼店舗「shiro」。高品質な素材を用い、独自の技術で靴をはじめとした革製品を取り扱うお店です。

お店が位置するのは、隅田川にかかる小台橋のたもと。都電荒川線小台駅前からまっすぐに延びるみずき通り沿いを歩くこと5分ほどでたどり着きます。レザーの香りに包まれた店舗内は、ワンフロアにアトリエとショップを併設したあたたかみのある空間。扉を開けると、木製のハト時計が開店の時間を知らせていました。

今回インタビューに応じてくださったのは、代表を務める矢倉龍一さん。自転車で颯爽と工房に表れた姿がとても印象的でした。ショップスペースにはshiroが誇る自社製品の数々がズラリ。靴べらや財布など靴以外の革小物も陳列されています。大人用の靴もフォーマルからサンダルまでバラエティ豊か。あらゆるスタイルにフィットし、コーディネートをワンランクアップさせてくれるような商品が揃います。

この日は、近所に住む素敵なご夫婦が靴を修理にとご来店。shiroでは他メーカーや革靴以外の靴の修理も承っています。もちろんふらっとお店を訪れてお買い物を楽しむこともできますが、靴に関しては受注生産がメイン。お客様のサイズや要望に応じ、一足一足丁寧に作り上げています。

成長の思い出を木箱に詰めて


未来に残せるAnniversary shoes ¥29,700(税込)
<付属品>
・アクリル板スライド式の木箱
・ロゴ入り専用の靴袋
・革タグ
・メッセージカード
・アフターサービスチケット

今回ご紹介するのはshiroが独自開発した、手作りのアニバーサリ―シューズ。お子様のファーストシューズとして活躍した後は、お部屋のインテリアとして飾っておけるというアイテムです。底の部分には、お名前やメッセージなどの文字入れも可能。出産祝いなどプレゼントの品としてもおすすめです。


左から
アプリコット
チョコレート
スモークブラック

年齢別サイズ表(個人差があります。)
13cm  1歳〜1歳半
14cm  1歳〜2歳
15cm  2歳〜3歳

かかと部分には指を通せるループが付けられており、着脱は小さなお子さん目線のマジックテープ式。履き口が大きく広がるため、履かせる側にとっても優しい構造となっています。色はアプリコット、チョコレート、スモークブラックの3パターン。オプションで異なるカラーを選んでいただくことも可能です。アニバーサリ―シューズに使用しているのは、イタリアから輸入している“ナッパネビア”という革素材。柔らかく加工しやすいことが最大の特長です。

植物由来のタンニンでゆっくり丁寧に鞣されることで生み出される、独特の風合いと優れた耐久性。お店のコンセプトでもある“エイジング”が出やすいことも利点です。味わい深く変化していく魅力を最大限に。末永く使ってもらえる製品を提供することがshiroの目標です。
裏地に使うのは、大人の靴に用いるのと同じ馬の革。足当たりの良さにもこだわりました。
靴底には滑りにくいラバーソールを使用。転倒しにくくするように、と安全面にも考慮しています。表面にはワックス加工が施されているので、ちょっとした汚れであればしめらせた布巾で拭き取るだけでOK!オンラインストアでは、便利なお手入れグッズも販売しています。shiroのオンラインストアはこちら!

世界にひとつだけの靴ができるまで


アニバーサリーシューズに用いられているのは、中底からアウトソールまでを靴の内側で一度に縫い合わせる“袋モカ製法”。一枚革で包み込む構造のため屈曲性に富み、柔らかく履きやすいことが特長です。1足を作るのにかかる時間はおよそ3日間。ここでは作業工程の一部を紹介します。
まずは、靴の大きさを決める裁断の作業。サイズ展開が多いため、抜き型は使用せずにカッターによる手作業で行われます。余りがでないように考えながら革を裁断する作業は、まるでパズルのよう。角度によって異なる革の表情を最大限に引き出します。
お次は、裁断したパーツ同士を貼り合わせる工程。革の厚さを調節するのに使うのは、以前ミニランドセルの梅田皮革でも登場した革すき機“NIPPY”です。刃を入念に研いでから、回転式の刃に革を滑らせ革を薄くしていく作業。革同士の合わせ部分を薄くすることで、靴の中の段差をなくすのが狙いです。

足先は以外と繊細な部分。小さな石がひとつ入っているだけでも不快感を覚えることがありますね。足当たりのよい優れた靴を作るには、細やかな工程のひとつひとつが重要となるようです。
小さな子ども用の靴は、ミシンで縫製するのもひと苦労。使用するのはレトロなデザインがかわいい“腕ミシン”です。ワーク部分が筒状になっているためカーブのある箇所を縫うのに最適。フットペダルを踏みながら慎重に生地同士を縫い合わせていきます。

ミシンで縫うことのできないU字のステッチ部分は、一針一針手作業で。麻紐のような風合いの太いステッチには化繊でできた糸が用いられています。当初は麻紐を用いていたそうですが、素材を見直すことで強度もアップ。手縫いならではの手作り感がアニバーサリーシューズのチャームポイントです。現在使っている工具の数々は、矢倉さんが靴の専門学校の在学中から愛用しているもの。アトリエに並ぶ大きな機械の数々は、お店を開いてから購入したそうです。いつも工房ではひとりきり。ラジオ番組を聴きながら作業をすることも多いそうです。色んな人のリアルな声を取り入れながら。アンテナを張って、モノづくりのアイデアにつなげます。

使うほどに足にフィット!


shiroが創業を開始したのは2017年のこと。息子さんを授かったことをきっかけに、以前から要望の多かった子ども用のシューズを作りはじめました。様々なパターンで試行錯誤を重ね、履かせやすさや足当たりの良さにこだわったシューズが完成。息子さんがお腹の中にいるときから構想をはじめ、およそ2〜3年の月日を費やしました。

使えば使うほどに馴染むのがレザーの良さ。履くにつれて足にフィットします。4歳となる息子さんは現在でも矢倉さんの作る靴を愛用しているのだとか。他のどんな靴よりも、パパが作る靴がお気に入りだそうですよ!
履ける期間は短くとも、思い出を長く残せるのがアニバーサリーシューズの良いところ。革はメンテナンス次第で長期間保管する事が可能です。

成長と共に履けなくなった靴は桐材の専用木箱に収納して。ドライフラワーなどで思い思いにアレンジすれば、玄関やお部屋に飾るディスプレイとしても存在感を放ちます。

売る側から作る側へ!

目指したのはモノづくりの道


もともとはアパレル関係のお仕事をしていたという矢倉さん。ただただ送られてきた商品を販売することに疑問を感じ「自分で作ったモノを、責任を持って販売したい!」という気持ちからモノづくりの道を志しました。

将来を見据えて手に職をつけたいと思ったこともきっかけのひとつ。もともと革靴が好きだったことも、モチベーションとなりました。

まずは靴の専門学校にて基礎を学ぶことからスタート。卒業後は先輩が在籍する革靴ブランドに加わり、革靴の技術やブランド運営のノウハウを学びました。2015年にはベストドレッサー賞クラフトマン部門でグランプリを受賞。2017年に独立する形で革靴・革製小物のブランド「shiro」を設立させました。

実店舗が今の場所に誕生したのはそれから7か月後のこと。自社製品を生産しながら、同業者からの下請けや靴の修理といったサービスをはじめました。その後は革製小物のデザインオーダーやオンラインストアでの販売を開始。さらなる事業拡大を図ります。

店名である”shiro”は”新品”を意味することば。革製品が経年によって変化する様を「色がつく」ことと考え、お客様それぞれの色を育ててほしいという想いから名付けました。

アイコンとなるのはかわいらしい鳥のキャラクター。お客様にとって身近な存在になれるようにとスズメの絵を採用しています。なんとこちらのイラストも店主である矢倉さん自ら描いたもの。よーく目を凝らすと、羽の中にある文字が隠されていることに気が付きます。

ご縁つながる!

荒川区でのモノづくり

お店を開くのにこの地を選んだ理由は、自宅から通える範囲内にあることと資材の仕入れを行う問屋が近いこと。重い機材が置けることや作業中に音が鳴ることも念頭に物件を探しました。

モノづくりのまち荒川は事業者同士が交流する機会も多く、他社のプロダクトに刺激を受けることができる場所。やればやるほど新しい発見があることも、面白さであるようです。

荒川区が企画するイベントへは積極的に参加しているという矢倉さん。荒川探訪でも、以前東尾久にあるギャラリーOGU MAG+で行われた展示受注会「しろとりどり」の様子をご紹介しました。

【荒川区東尾久】荒川ギャラリー探訪:下町の風情とアートが交差する「OGU MAG+」


出展先で知り合ったレザーブランド
LONAさんとのコラボレーションシューズ。

出展先で知り合ったレザーブランド LONAさんとはコラボレーションシューズを開発。ご縁が数珠つなぎにつながっていくのも荒川区の魅力だと語ります。

現在では記念すべき10周年目に照準をあわせ、新商品を企画中。定番の靴をアップデートし、ユーザーの声を詰め込んだ商品となる予定だそうですよ!
今後も、荒川区のみなさんにはぜひ気軽に店舗に立ち寄ってほしいと話す矢倉さん。ワンコインでオリジナルのキーホルダーが入手できるガチャガチャは、お子さんにもぜひ楽しんでいただきたいアトラクションです。

shiroの製品で、世界にひとつだけのiro(色)を自分だけのものに。真心こめて作られたアニバーサリーシューズはお子さんにとって、ご自身の成長やご両親からの愛情を感じることのできる、とっておきの宝物になるはずですよ。

shiro

住所:荒川区西尾久3-16-14 藤崎ビル1F
電話番号:03-6877-1106
営業時間:11:00~17:00
定休日:第2・第4土曜/毎週日曜日
ホームページ:https://kutsuya-shiro.com
Facebook:https://www.facebook.com/yakura.ryuichi
Instagram:https://www.instagram.com/shiro.kutsuya/


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