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たっぷり入って、手のひらサイズ。荒川区の革工房「shiro」のミニウォレット

荒川区のすぐれた技術、製品を内外に力強くアピールするために誕生した「ara!kawa」。「あら、かわってる。あら、かわいい。」をコンセプトに、荒川区でのモノづくりを応援するブランドです。このたびの荒川探訪では、令和7年度「ara!kawa」認定商品に選ばれた「mini wallet(ミニウォレット)」をご紹介。販売元である「shiro」の工房兼店舗を訪問し、製品や荒川区でのモノづくりに関する想いを伺ってきました。

使いやすさを追求!ミニウォレットとは


今回、荒川探訪が取材に訪れたのは、都電荒川線・小台駅前から5分、みずき通り沿いにある工房兼店舗「shiro」。高品質な革製品を扱うお店です。代表の矢倉龍一さんとは、約1年前、令和6年度「ara!kawa」認定商品に選ばれたアニバーサリーシューズの取材でお話を伺って以来の再会。この日も店を訪れると、他メーカーから依頼を受けた靴の製造に取り組んでいる最中でした。

成長の足跡を未来へ「shiro」が贈るアニバーサリーシューズ

今回あらためて伺ったのは、2025年(令和7年度)の認定商品に、shiroの「mini wallet(ミニウォレット)」が選ばれたことから。改良を重ねて完成した商品の魅力について、じっくりお話を聞いてきました。


mini wallet(ミニウォレット) ¥20,350 (税込)
サイズ H70×W105×D35
左からBlack、Olive、Brown、Dark brown、Blue

使いやすさとコンパクトさを追求し、「こんなお財布が欲しい!」という思いから製作されたという「ミニウォレット」。最大の特徴は、大きく開くマチの構造です。ボタンを外せば中身全体を見渡すことができ、紙幣も折らずに収納可能。何度も試作を重ね、納得のいく使いやすさを実現しました。
コンパクトながら、容量は十分。カードは約10枚、硬貨は約20枚、紙幣は10〜15枚ほどをまとめて収納できます。 この“ちょうどいい”収納力も、矢倉さん自身が再考を重ねて導き出したもの。電子マネー化の進んだ今のライフスタイルを踏まえ、実際に持ち歩く量を丁寧に分析しています。


専用のボックスでギフト対応も可。
ピアスや薬などの小物入れとしても活躍します。

包み込む一枚革、そのやさしいかたち

まずは型紙づくりからスタートしたというミニウォレット。ファスナーを極力使わない構造を目指し、立体図を模索しながら修正を重ねます。「時間をかけずに作れる形に、ある意味“横着”した。」と矢倉さんは語りますが、解体された型紙を目にすると、その立体的な発想に思わず感嘆の声がこぼれます。

続いて裁断の工程へ。型紙をあて、カッターを滑らせながら、ひとつひとつパーツを切り出していきます。多くの工房では型抜きのプレス機を用いるのが一般的ですが、shiroではこの工程もすべて手作業。革の“床処理”やコバ(切り口)の仕上げといった下準備も丁寧に施されます。

その後は、型紙に沿ってポンチで穴を開け、手縫いで縫製。「早いですね」と声をかけると、「もっと早い人はたくさんいます!」と、矢倉さんらしい謙虚な返答が返ってきました。ロウ引きした麻糸を二本の針で交互に通すことで、強度の高い仕上がりに。最後は返し縫いの要領で締めくくります。

縫製箇所はあえて外から見えない部分のみ。糸が擦り切れる心配がなく、修理のリスクも最小限に抑えられています。特別な手入れをせずとも、長く使い続けられる設計です。

クラフト感を前面に押し出すのではなく、一定のクオリティを保つことを重視しているのも特徴のひとつ。それでも、革の表情によって一つひとつ異なる風合いも楽しんでほしいと語ります。制作中に細かな傷に気づくこともあるそうですが、使用しているのは虫食いなどのほとんどない上質な革。繊維の粗い部分はキーホルダーなどに活用するなど、無駄を出さない姿勢にもモノづくりへの誠実さが感じられます。

 
(写真右)3年使い込まれたミニウォレット。 
しっとりとした光沢が生まれ、
革ならではの表情へと育っています。

使い込むほどに手の皮脂がなじみ、しっとりとした風合いへ。イタリアンレザーの香りと、フルタンニン鞣しならではのエイジングも大きな魅力です。

小鳥の絵があしらわれたベロ部分。このパーツは、お札や小銭が滑り落ちないように長めに設計されています。お馴染み、お店のアイコンであるスズメのイラストも。羽の中に隠された、ある“文字”にも注目です。

手に取るとコロンとした丸みのあるフォルム。外側は一枚革で仕立てられており、思わず両手で包み込みたくなるような愛らしさも魅力です。shiroのアニバーサリーシューズに用いられる袋モカ製法も、「一枚の革で包み込む」というもの。異なる発想、異なるプロダクトでありながら、ブランドとしての一貫した在り方が感じられるポイントです。


【オプション】首掛け用のひも ¥660(税込)

ミニウォレットと併せておすすめしたいのが、別売の「首掛け用のひも」。肩から掛けておけば、カバンから出し入れする手間もありません。先日は荒川区長もこのストラップ付きウォレットを身に着けて荒川区SNSシティープロモーションの交流会に参加されていたのだとか。そんな微笑ましいエピソードからも、“区のお墨付き”アイテムと言えそうです。


Baby wallet ¥12,100(税込) 
サイズ H85×W110×D30

より薄手のお財布をお求めの方には、「Baby wallet(ベビーウォレット)」がおすすめ。ミニウォレットは、このモデルをベースに改良を重ねて誕生しました。手に取りやすい価格帯に加え、MarronやNavyなどミニウォレットにはないカラーバリエーションも魅力。ぜひ併せてチェックしてみてください。


小人キーホルダー ¥1,760(税込)

「小人キーホルダー」は、革に穴を開ける際に出来上がったという、いわば副産物的アイテム。矢倉さんの奥様が手掛けるビーズ作品にヒントを得て誕生した、愛らしい一品です。クリスマスの時期にはサンタバージョンも登場。ミニウォレットと共に持ち歩けばかわいらしい相棒になってくれそうです。

革と向き合う、丁寧な手しごと


一枚の革から革靴のパーツを裁断し、余った革を活用することから生まれたというミニウォレット。使いやすさとコンパクトさを追求する中で、素材へのこだわりも自然と深まっていきました。アニバーサリーシューズに使用しているのは柔らかく包み込むことに適した「ナッパネビア」という革ですが、ミニウォレットに使用しているのは、イタリア・トスカーナ州サンタクローチェで創業した「ネブラスカ」という名の革。同じ牛革でありながら、シボと呼ばれる大小様々な皺と、透明感のある美しい色艶が特徴です。

矢倉さんの表現を借りると、その質感はもっちり&しっとり。フルタンニン鞣しでありながらオイルを含み、しなやかさで適度な硬さがあるため、小物作りに適しているそうです。一方で伸びにくい性質を持つことから、靴作りには適していないのだとか。それぞれの用途に合わせて、素材を選び抜いていることが伺えます。


使用している工具は、矢倉さんが在学中から使っているもの。

以前、靴づくりの取材で目にした重厚感あふれる機械の出番は、今回のお財布づくりではあまりありません。基本的には手作業がメインで、一日かけて仕上がるのは2~3点ほど。穴を開け、一針一針丁寧に縫い上げていきます。「手縫いが好きなんです」と語る矢倉さん。陽の差し込む工房で、時にはラジオに耳を傾けながら、静かにモノづくりと向き合う姿が印象的でした。

shiroが描く、これからの“色”


荒川区のシティプロモーターとしても活躍されている矢倉さん。
荒川探訪スタッフとのご縁も、回を重ねるごとに深まります。

2017年に創業したshiro。息子さんの誕生をきっかけに、以前から要望の多かった子ども用シューズの製作をスタートしました。「自分で作ったモノを、責任を持って届けたい」という思いから、本格的に靴づくりの道へ。まずは専門学校で基礎を学び、とある革靴ブランドの一員として技術やブランド運営のノウハウを磨いていきました。

shiroが扱うのは、もちろんすべてが新品。革製品が時間とともに変化していく様子を「色がつく」と捉えます。真っ白な状態からそれぞれの使い手が自分だけの色を育てていってほしい。そんな想いが込められています。

「ara!kawa 認定商品」とは、モノづくりの街・荒川を代表する魅力的な商品として認定された区内事業者さまの商品のこと。荒川区内に本社を置く中小企業者であることなど、幾つかの一般的な条件を満たす事業者さまであれば、どなたでもご応募が可能です。

認定を受けてからは問い合わせも増え、区報への掲載などを通じて手応えを感じる場面も多くなっているのだそう。前回の取材では「荒川区での認知度を高めていきたい」と語っていた矢倉さん。ケーブルテレビなどの取材も重ね、どこか“取材慣れ”した様子もうかがえました。


この日の店頭には、荒川区シティープロモーターの活動を通して
出会ったというバルーンアートのデコレーションが。

4月29日(水曜・祝日)には川の手まつりにて、楽しいワークショップも企画中。

体験名 / ペンシルカバー製作
所要時間 / 3分
料金 / 1個300円(税込)
◎先着10家族さまに限り鉛筆1本をプレゼント!!

地域との縁も大切にしながら、今後も多くのマルシェなどに参加していきたいと意欲をにじませます。

イベントなどの詳細は公式Instagramをチェック!!→shiro 公式Instagram

「納得のいくものができたときには、また認定商品に応募したい」と語る矢倉さん。

これからのshiroが、どんな“色”を見せてくれるのか。今後の展開からも目が離せません。

shiro

住所:荒川区西尾久3-16-14 藤崎ビル1F
電話番号:03-6877-1106
営業時間:11:00~17:00
定休日:第2・第4土曜/毎週日曜日
ホームページ:https://kutsuya-shiro.com
Facebook:https://www.facebook.com/yakura.ryuichi
Instagram:https://www.instagram.com/shiro.kutsuya/


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