異動や退職時の職場での挨拶や、ちょっとしたお礼、お祝いに、気の利いた丁度良いプレゼントが必要な時ってありますよね。「できれば自分の住む地域にちなんだものがいいな」と考える方も少なくないはず。荒川区内にも、素敵な手土産を取り扱うお店が沢山あります。地域に根ざした下町らしい昔ながらのおせんべいや、おしゃれな洋菓子、荒川らしいモチーフを形どったものなど。個性的な荒川区らしい品々を、商品や作り手のストーリーとあわせてお伝えする連載、「荒川OMOTASE」。ぜひ、手土産選びの参考にしてみてくださいね!
荒川OMOTASE!
様々なシーンに寄り添う感謝を伝えるお菓子「粋あられ」
今回荒川探訪がご紹介するのは、荒川区に店舗を構える「をかし楽市」が販売する、感謝を伝えるお菓子「粋あられ」。編集部が取材に訪れたのは、都電荒川線(東京さくらトラム) 「荒川一中前駅」から徒歩5分の「をかし楽市 第二工場店」です。店舗は二店舗あり、もう一店舗は、エキュート日暮里に出店しているので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。「第二工場店」は、商品すべての製造を担う工場直売店舗!どんなお店か楽しみに住宅街を進むと、ひっそりとのぼりが立った下町らしいお菓子屋さんが見えてきました。
店頭には米袋にはいった「あられ」をはじめとする色んなお菓子
かわいらしいミニ米袋に入った「粋あられ」は、をかし楽市の看板商品。指先でつまめる小さいあられで、お味は「だし醤油味」や、「ちーずカレー味」など、いろんな味から選べます。何よりも特徴的なのは、パッケージに印刷された様々な感謝のメッセージ。ちょうど良いサイズ感で、ちょっとしたプレゼントやプチギフトに最適。現在は実店舗の「第二工場店」「エキュート日暮里店」ではもちろん、をかし楽市のECサイト、各種WEBショップで購入いただけます。
第二工場店では店先で、「粋あられ」はじめとする様々な商品が並んでいました。わら納豆のつつみの形をした「どらい納豆」や、高級果物のようにネットに入った「巨峰風船ゼリー」など、楽しいお菓子が並んだワゴンはわくわくします。「粋あられ」にもプリントされたカエルのマークが、をかし楽市のトレードマーク。店頭では大きいカエルの焼き物が店番をしています。
こちらの工場の中では、あられの製造と封入をされているそう。伺った際は、ちょうど「粋あられ」の製造中。工場内に、ふんわりお醤油の良い香りが漂います。「粋あられ」の米袋はなんと、スタッフの方がひとつひとつ手作業で丁寧に袋詰め。くるくると紐を回して封をすれば、かわいらしい「粋あられ」の完成です。こちらの工場で製造し袋詰めされた商品が、各店頭に並び、お客様の元へ発送されます。
米袋の紐をくるくる 手作業で袋詰めされています。
あられのお味は全5種類!しょっぱいもの、ピリッと辛いもの、香りの良いものと、幅広い方に喜んでいただけるお味が揃っています。あられ以外にも「深入りきなこ玉」(豆菓子)やサクサク食感の「もち揚げ」もありますよ。どれも指先で摘まんで気軽に食べられるので、ついつい後引いてしまいます。
粋あられ 475円(税込) ※パッケージは複数のメッセージ柄 から選択可能です。
左から、だし醤油味、ちーずカレー味、山椒味
荒川探訪編集部では、5種類のあられを試食させて頂きました!あられはお味によって、粒の大きさや形も異なります。まずは一番人気と伺った「だし醤油」。口に入れると、いわしとカツオの香りと旨味が口いっぱいに広がります。「ちーずカレー」は、やさしいカレー味。お子さんも安心して召し上がっていただけそうです。一緒に入ったグリンピースがサクサクと絶妙なアクセントに。「山椒」は、サクサク軽い粒あられ。ピリリとしたしびれと香りが美味しい大人のお味ですよ。
左:こぶ塩味 右:リッチコンソメ味
試食した編集部で評判だったのは「こぶ塩」。こんぶだしの風味にピリ辛一味唐辛子が効いている大人の味!しっかり味の「リッチコンソメ」もガーリックがきいていて病みつきになるお味です。
現在では米袋のメッセージは常時10種類。「感謝感激雨あられ」をはじめ、「おせわになりました」「ほんの気持ちです」「笑う門には福来る」など、トレードマークのカエルが感謝のきもちを伝えてくれる粋なパッケージ。その他にも節分や合格祈願、母の日などイベント限定パッケージも登場します。ちょうど良い大きさやお値段で、気負わずにカジュアルな気持ちを伝えることが出来そうですね。そして今一押しなのは、6月の父の日にぴったりな「父の日ギフト 3個箱セット 」。メガネとひげのお父さんイラストに“ありがとうさん!”のメッセージ。レトロかわいいメッセージカードもついています。
父の日ギフト3個箱セット メッセージカード付 2,700円(税込) だし醤油、こぶ塩、リッチコンソメの3点セットです。
レトロかわいいメッセージカード付です。
沢山の方へのご挨拶には、
感謝がたっぷり!「感謝の福引箱」
感謝の福引箱 小袋40袋入 3,550円(税込) 40袋(5種×各8袋・1袋各10g)
異動や、退職、お引越しなど、たくさんの方へのご挨拶には、「感謝の福引箱」がおすすめ。小さい小袋の5種類のあられが40袋入った、くじ引き箱の形をしたギフトBOXです。感謝を伝えたい方に、どの味が当たるかわくわくする気持ちと一緒に「粋あられ」をお渡しすることができます。もちろんすべての袋に「感謝感激雨あられ」のメッセージ。BOXは、組み立てるとメッセージカードを設置できるようになっているので、直筆のメッセージを添えても素敵ですね。
グラフィックデザインから菓子製造事業へ
をかし楽市の「粋あられ」ができるまで
大手の商業施設に出店され、実店舗にも加えECサイトも好調な「をかし楽市」ですが、ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。実は社長の相馬さんは、グラフィックデザイナー。独立して創業されるまでは、広告物のグラフィック制作に携わっていらっしゃったそうです。相馬さんに創業当時のことをお伺いすることができました。
「独立して最初は、グラフィック制作の事業をしようと思っていました。でもどんな分野のデザインをしようかと考えた時に、飲んだり食べたりが好きだったので、飲食関係のデザインがしたかったんです。でも、実績もないデザイナーには、発注はしてもらえないだろうと思い、サンプルになればいいなと考えて食品の商品開発にチャレンジしたんです。それがお菓子の製造をはじめるきっかけとなりました」
当初は米袋に1つ1つスタンプを使用して ロゴやメッセージを押していたそうです。
始めは、別の企業に製造を委託するOEMで商品を製造。百貨店などに営業し商品の販売を実施するも、なかなかうまくいかず在庫をたくさん抱えることに。事業は窮地にたたされます。「デザインの知見で、パッケージを整えることは出来る。でも、経営も運営も手探りで、資金も使い果たし、当時は、こうやって人生は終わっていくんだなと思いました。でも、あきらめるわけにはいかない。とにかくこの状況をひっくり返すために、社員と一緒に頭をひねりました。資金が無いので製造を委託することはもうできない。じゃあ自分たちで作るしかない!と、次にチャレンジしたのが、百貨店の実演販売でした。」
在庫を持たず、その場で作って提供できるものをと考えたのが「あられ」。当時は世の中でキャラメルポップコーンが流行っていた時期。摘まめるくらいの大きさのお菓子にニーズがあるのではと考え、どうやって作るのか調べるところから始まりました。百貨店の催事スペースで、相馬さんご自身が大きめのフライパンをふるって、米袋につめて販売。これがのちの「粋あられ」となります。その後、なんとか繋いだ催事販売は軌道にのり、小さくも実店舗も構えることが出来ました。
事業が広がるにつれて増えていった メッセージスタンプ。 ※現在は固定商品は印刷を利用しているそうです。
催事が軌道にのると、事業を発展させるため次の市場に考えたのは、やはり店頭据え置きができる小売商品の製造。ですが創業当初の困難を繰り返すわけにはいきません。様々な商品をリサーチし、スタッフより商品にメッセージを書いてみてはどうかというアイデアが出ました。そこで「感謝感激雨あられ」とメッセージの入った「粋あられ」が完成します。
「メッセージが入った商品なら、お客さまはそのメッセージが欲しくて購入するはず。ですが、ただメッセージを書いただけだと、商品とメッセージに繋がりが無く、デザインに説得力が足りません。そこで、何かキャラクターにメッセージを代弁してもらおうと考え、“感謝感激雨あられ”なら雨が好きなカエルはどうかと、カエルのキャラクターが誕生しました」
催事販売に実店舗での販売、小売商品の製造と事業が軌道にのると、いつかは商業施設に店を構えたいと思うように。その後、縁あり声がかかったのが、リニューアルオープンを控えたエキュート日暮里だったそうです。
をかし楽市 エキュート日暮里店
「催事出店の際にご縁のあったエキュートさんからお声がかかり、ついに決まった商業施設出店にみんなで大喜びしました。でもオープン前年の年末辺りから、変なニュースが流れているなとは思っていたんです。」エキュート日暮里がリニューアルオープンを控えていたのは2020年7月。その時期に重なり、世の中では、新型コロナウイルスが猛威を振るう世の中となります。催事販売はすべてなくなり、オリンピックも延期。予定通りオープンすることとなったエキュート日暮里店も、世の中みんながマスクを着用する中で、当初の想像とは異なる状況下でのオープンとなりました。
そこから5年。様々な困難を乗り越え、現在では自社製造の商品に加え、ご縁のあった商品を、「をかし楽市」らしくひとひねりしたパッケージに見目を整え、さまざまな商品を販売。現在では、をかしのセレクトショップのように商品展開も広がりました。「これまでを振り返ると、やっぱりとっても大変でした。ですが、自分なりの商品設計の仕方もいろいろなチャレンジをする中で解ってきました。現在の「をかし楽市」ブランドのテーマは、「お客さんの気持ちを伝えるツールを作る店」。方向転換でお菓子屋さんになりましたが、いまはこの事業と、商品の開発がとても楽しいんです」
一貫しているのは、お客様のニーズや、商品を購入されるシーンを考え、そのときの最善をつくして乗り越えていかれていること。デザインの知見を活かした経営のアプローチで、お客様の心をつかんだ「をかし楽市」は、現在もこれからも新しいチャレンジを続けていきます。様々なシーンに寄り添う感謝を伝えるお菓子を提供する「をかし楽市」。身近な方へのプレゼントにおすすめの商品が沢山。ぜひお近くにいらした際はお立ち寄りくださいね!
をかし楽市 第二工場店
営業時間:9:30~17:00 (定休日:土曜・日曜・祝日)
TEL:0120-926-107 (10:00 ~ 17:00)
FAX:03-6806-6848
住所:東京都荒川区南千住6丁目22-5-1F
ECサイト:https://rakuichi.tokyo/
インスタ:https://www.instagram.com/wokashi_rakuichi/
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