
②自然な風合いに癒される
荒川区のすぐれた技術、製品を内外に力強くアピールするために誕生した「ara!kawa」。「あら、かわってる。あら、かわいい。」をコンセプトに、荒川区でのモノづくりを応援しています。このたびの荒川探訪では、令和7年度「ara!kawa」認定商品に選ばれた「苔プリ」をご紹介。販売元である「モノ・インターナショナル株式会社」のアトリエ兼事務所を訪問し、製品や荒川区でのモノづくりに対する想いを伺ってきました。
癒やしを届ける、苔プリの世界
モノ・インターナショナル株式会社は、もともとプリザーブド花材を扱う会社。“プリザーブド”とは“保存した”という意味を持つことばで、特殊加工によって生花のようなみずみずしさを長期間保つことができる技術です。水やりや日々のお手入れが不要で、美しい状態を長く楽しめることが最大の特長。結婚式のブーケなど、大切な花束を記念として永く残せることからも注目されています。
今回紹介するのは、そんなモノ・インターナショナルが手掛ける“枯れない苔” 「苔プリ」。本物の苔に特殊なプリザーブド加工を施し、自然な風合いを残したまま色染めした商品です。
ガラスベースアレンジ 鳥居タイプ ホワイト 1,800円(税抜)
ここでは、苔プリを利用した代表的なアイテムの数々をご紹介します。「ガラスベースアレンジ」は、ガラスのベースの中に自然素材の石や苔を敷き詰めたかわいらしい商品。サイズや砂利の色など、好みに応じたデザインが選べます。
季節ごとの装飾に入れ替えたり、小さなフィギュアを組み合わせたり。自分で組み立てるキットも販売しているので、お子さんの工作や自由研究にもおすすめです。緑色には気持ちを落ち着かせるという優れた効果も。自然を身近に感じながら、目で見て心から癒やされるインテリアです。
枯山水キット(鳥居・灯篭付き) 3,200円(税抜)
お次に紹介する「枯山水キット」は、自宅で気軽に“枯山水”を楽しめるとして人気の商品。日本独特の美意識“侘び寂び”を感じられるとして、訪日客からも注目を集めています。京都のお寺などで見られる日本庭園の様式。白砂に描かれる砂紋(さもん)は水の流れを、大小の石は山や島々を表しています。
そんな枯山水を自宅の机の上で楽しめる!というのがこちらの商品の魅力。箱を開ければ、苔や石などのパーツがひと通り揃います。日本らしさを現したかわいらしい鳥居や石灯籠。自分だけの庭に苔を置き砂を入れ、模様を描いていきましょう。
無限に広がる波を表現した青海波紋に平穏な水面を表す流水紋など、砂紋は何度でも描き直しが可能。メッセージを残したり、お気に入りのアクセサリーやフィギュアを飾ったり。静かに、心が整うひとときです。
左から時計回りに、 SAKURA MASU 3,500円(税抜) 苔プリガラス 桜タイプ 1,800円(税抜) さくらKEYCHAIN 1,600円(税抜)
日本らしさを象徴する、桜や盆栽をモチーフにしたアイテムも人気の商品。桜は咲く時期が限られており、
季節を問わず、日本らしい風景を楽しめる点が最大の魅力。海外の方へのお土産の品としても喜ばれています。
インテリア苔パネル ※料金はお問合せください。
産院やカフェなど、多岐にわたるシーンで採用されているという「インテリア苔パネル」。気軽に空間に緑を取り入れることができ、水やりなどのお手入れが不要なことから今後さらに注目を集めていきそうなアイテムです。
プリザーブドフラワーと組み合わせた華やかなデザインも人気。長寿や繁栄を象徴する苔は、オフィスでのインテリアや贈り物など、さまざまなシーンに彩りを添えてくれますよ。
社長が語る、苔プリの魅力
「デスクの上など、場所を取らずに楽しめるのが魅力です。」 と、話す草野代表。
今回取材にご協力いただいたのは、モノ・インターナショナル株式会社代表取締役社長である草野家継さん。これまでの会社の歩みについて話を伺いました。
会社の前身は、草野社長の先輩が立ち上げた輸入販売会社。ヨーロッパからプリザーブドフラワーを日本で初めて輸入した会社です。草野さんは2018年頃から事業に携わり、2021年にはプリザーブドフラワー事業を引き継ぐ形で、子会社として新たなスタートを切りました。
近年では、空間に自然の要素を組み込むことで、人々の心身の健康や幸福感の向上を図る“バイオフィリックデザイン”が広がりを見せています。こうした流れを受け、オフィス空間に緑を取り入れる“室内緑化”への需要も拡大。
一方で、本来癒しとなるはずの観葉植物も、忙しい仕事の合間では手入れが負担になってしまうことがありました。業者が定期的に水やりや管理を行うレンタルグリーンのサービスが人気を集めていましたが、コロナ禍で状況は一変。外部業者の立ち入りが難しくなったことで、より“手入れ不要”のニーズが高まりました。
一時は造花の需要も増えましたが、世界的に広がるSDGsの観点から、プラスチック製ではなく本物の植物を使った製品が改めて注目されるように。そこで存在感を高めたのが、“プリザーブド”という技術です。プリザーブド加工とは、生花に含まれる水分を特殊な保存液に置き換える技術。見た目や触感はそのままに、水やりや温度管理などの手入れを必要としません。
また、コロナ禍で“苔テラリウム”が話題となったことも、苔プリ製作の追い風に。小さなスペースで自然を楽しめることから、自宅時間を充実させるアイテムとして人気を集めました。
現在、苔プリの製作が行われているのは、西尾久の本社ではなく埼玉県川口市にある物流倉庫内。大手企業からの受注も増えたことからより広い製作スペースが必要になり、工場機能を東川口に設けました。
草野社長は現在も、荒川区の事務所と東川口の工場を毎日のように電車で往復する日々。忙しい毎日の中でも、“枯れない緑”である苔プリは、自宅や職場でほっと心を落ち着かせてくれる存在となっているようでした。
苔プリはこうして作られる
これまで花材を仕入れていたのは、赤道直下の中南米や高原地帯、ヨーロッパやケニアなど、世界各地の花の名産地。グリーン素材も、ケニアやスペインの企業が主な輸入先となっています。一方、苔プリに使われている苔は、なんと北関東の山中に自生しているもの。品質の高い苔を安定して確保できるよう、採集業者と信頼関係を築きながら契約を結んでいます。近年では、熊の出没が増えていることから、思うように採集ができないこともあるのだとか。大自然の中で育まれた苔だからこそ、造花では再現できない自然美が宿っています。
目で見て癒やされ、触って癒やされる。
ふわふわとした独特の質感も魅力のひとつ。人工芝と本物の芝がまったく違うように、苔もやはり本物ならではの良さがあるようです。
BON-PLANTS 2,000円(税別) 使われているのは 松の盆栽を思わせる質感の、蓬莱松。
山から採集された苔は、まず天日で乾燥させた後、熱処理を施します。その後、特殊な加工液を用いてプリザーブド加工や着色加工を実施。加工液には保湿成分も含まれており、苔ならではのやわらかな質感を保つ役割も果たしています。ヨーロッパでは鮮やかではっきりした色合いが好まれる一方、日本では落ち着いた渋めの色が人気。専用のカラー剤を使いながら、自然に近い風合いを丁寧に作り出しています。
世界には約2万種類もの苔が存在するといわれていますが、現在、苔プリで商品化されているのは主に7種類。試行錯誤を重ねながら、入手しやすさや加工のしやすさ、質感などを考慮して選定しているそうです。
荒川区の一員であるという意識
「ara!kawa 認定商品」とは、モノづくりの街・荒川を代表する魅力的な商品として認定された区内事業者の商品のこと。荒川区内に本社を置く中小企業者であることなど、幾つかの一般的な条件を満たす事業者さまであれば、どなたでもご応募が可能です。
モノ・インターナショナルが応募したきっかけは、展示会出展時に区の補助を受けるために企業診断を受けたこと。「せっかくだから応募してみようと思ったんです。」と草野さんは振り返ります。
プリザーブドフラワーは女性を中心に人気ですが、特にグリーン系は男性にも需要があるはず。もっと男性にも知ってもらいたかった、と話します。
「荒川区の一部であるという意識が強くなり、一緒に認定を受けた企業さんを知ることもできました。」
認定を通じて地域とのつながりを実感するとともに、区から“お墨付き”を得られたことが、社員のモチベーション向上にもつながっているそうです。
最後に、荒川区のみなさんへのメッセージをお願いすると「荒川から生まれたこの商品を、ぜひみなさんにも知っていただきたいです。ぜひECサイトものぞいてみてください!」と、笑顔で語ってくださいました。
苔プリが広げる、グリーンの可能性
冠婚葬祭の縮小化や全体的な高齢化などを背景に、変化の時代を迎えつつある花業界。プリザーブドフラワーは“新しい草花との付き合い方”を提案する存在です。
水やりや温度管理などの手間を必要とせず、それでいて本物の植物ならではの質感や美しさを長く楽しめるプリザーブド加工。忙しい現代のライフスタイルにも寄り添う新たな選択肢として、今後さらに注目が集まります。
長期の外出が多い人や、植物を育てたいけれど管理に不安がある人にもぴったり!「花は好きだけれど、枯らしてしまったらかわいそう。」そんな罪悪感を抱かずに楽しめるのも、苔プリの魅力です。
小さな苔の世界を眺めていると、まるで神社や日本庭園を訪れた時のような静かで穏やかな気持ちで満たされます。現在ではドン・キホーテやロフト、ハンズといった全国の量販店でも購入可能。AMAZ
忙しい日々の中で、緑のやさしさをそっと感じられるアイテム。ぜひお手に取ってその素晴らしさを実感してくださいね。
モノ・インターナショナル株式会社
住所:東京都荒川区西尾久7丁目1-5
ホームページ:https://mo-no.co.jp/
インスタグラム : https://www.instagram.com/kokepreserved
※苔プリをフォローして、自分だけの苔プリフォトを撮影し、ぜひSNSでシェアしてお楽しみください。
モノづくりの街・荒川の地域情報サイト「荒川探訪」では、荒川区の気になる情報をご紹介しています。
もし、荒川区の耳寄り情報や皆さんのオススメのお店などご推薦がありましたら、ぜひお気軽に荒川探訪編集部まで情報をお寄せください。もちろん、自分のお店を取材して欲しい、話を聞いて欲しいというご依頼も大歓迎です!
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ガラスベースアレンジ
鳥居タイプ ホワイト
1,800円(税抜)
枯山水キット(鳥居・灯篭付き)
3,200円(税抜)
左から時計回りに、
SAKURA MASU 3,500円(税抜)
苔プリガラス 桜タイプ 1,800円(税抜)
さくらKEYCHAIN 1,600円(税抜)
インテリア苔パネル
※料金はお問合せください。
「デスクの上など、場所を取らずに楽しめるのが魅力です。」
と、話す草野代表。
BON-PLANTS 2,000円(税別)
使われているのは
松の盆栽を思わせる質感の、蓬莱松。