荒川区民に「荒川グルメといえば?」と尋ねると、多くの人が「もんじゃ焼き」と答えます。
荒川区はもんじゃ発祥の地ですよ、と区民は聞かされて育つのですが、都内に住む多くの人は「もんじゃ焼きと言えば月島(東京都中央区)」と思っていることでしょう。発祥であろうがなかろうが、荒川区のもんじゃは美味しい。下町の雰囲気も含めてもやはり一番美味しいのです。
食の楽しみ方はひとぞれぞれ。特別な何かは無いけれど、ちょっと個性的だったり、変わっていたり、ほっとひと息つける場所。そんなモノづくりの街・荒川を支える「荒川グルメ」を探訪してご紹介していくコーナー、それが「荒川グルメ探訪」です。
和洋菓子 EDO USAGI
JR・京成電鉄・日暮里舎人ライナーが行き交い、繊維街や夕焼けだんだんなどレトロな雰囲気が味わえる観光スポットしても有名な日暮里。日暮里駅東口から大通りを歩いて3分程。ちょっと小道に入るとすぐに、おしゃれで素敵な佇まいのお店が見えました。
閑静な住宅地に突如現れたような印象のこちらのお店。
おみやげ菓子の老舗として知られる「株式会社大藤」から生まれた新しいコンセプトのお店です。もともとは、和菓子を中心に取り扱う「江戸うさぎ」として2005年に誕生し、かわいらしい見た目の「妖怪いちご大福」が一躍有名となり、2018年には東京メトロ「Find my Tokyo.」の広告に登場!石原さとみさん出演のCM「フォトジェニックな1日」篇でも取り上げられ、さらに注目を集めました。
2022年7月に店舗リニューアルと同時に、「和洋菓子 EDO USAGI」として生まれ変わり、今までの和菓子に加え、「洋」の要素も取り入れることに。今では地域を盛り上げるための商品開発も行っているそうです。
ロゴにはちゃきちゃき働く江戸っこうさぎのイラスト
リニューアル前の「江戸うさぎ」は店先で商品を選び購入するスタイルだったそうですが、リニューアル後にはお店の中でゆったりとお菓子を選ぶことができるようになりました。すっきりとした店内できれいに並べられたお菓子はどれもかわいくて、どれにしようかなと決めるまでの時間も楽しみの一つになりそうです。
お菓子選びが楽しみな店内
ついお持ち帰りしたくなる!
妖怪フルーツ大福
カウンターのショーケース内にある「妖怪フルーツ大福」たちは、店内でもやっぱり一番目を惹くのではないでしょうか?甘いフルーツの香りに誘われて、『谷中の墓地』からやってきた食いしん坊な妖怪がテーマで作られたそうです。
食いしん坊な妖怪たち
ずらりと並んだ妖怪たちにつぶらな瞳で見つめられると、連れて帰らずにはいられません!中に入っているフルーツ次第でお口のあんぐり具合も違って見えるので、クスッと笑いつつもお気に入りの子をついつい探してしまいます。
妖怪いちご大福 / 妖怪くり大福 各種¥350(税込)
個人的にはやっぱり「江戸うさぎ」時代から人気の高い「妖怪いちご大福」が好みでした。ペロっと舌を出しているみたいで本当にかわいいですよね。おとなりのおしゃれなベレー帽をかぶっている妖怪くり大福も気になります。どのフルーツの妖怪もとてもかわいくて、ついつい写真を撮ってインスタグラムにアップしたくなっちゃいます。
そんな可愛らしい妖怪フルーツ大福のお味はというと、口当たり良くとろけるような柔らかさのお餅と甘さ控えめな餡がフルーツとの相性抜群で、何個でも食べたくなってしまうような美味しさでした!
フルーツは「いちご、あんず」が定番で、季節商品として夏季は「マスカット、パイン」、秋頃からは「ナガノパープル、栗」など、その時々の旬のフルーツを使っており、フルーツに併せ、餡もこし餡・白餡の2種を使い分けているようです。桜の時期には桜もちバージョンや、梅雨の時期限定の水大福なども!生菓子ならではの季節毎の楽しみが味わえるので、何度も足を運びたくなります。
ずらりと並べるとかわいいんです。
取材で伺ったはずなのに、ついいろんな種類の妖怪たちをテイクアウトして帰ってきてしまいました。ずらりと並べて写真を撮りたくなってしまう不思議な魅力を持っている妖怪たちです。
いろんなバージョンで撮影しました
なんと、この妖怪フルーツ大福シリーズは、食品サンプルの購入もできるんです。実物大でほんものそっくりなので、一緒に並べてお皿に出したらどっちが本物だか分からないかも!?
※本物とそっくりだけど食べられません 食品サンプル 各種 ¥1,200(税込)
洋裁の魅力が表現された
ボタンサンドクッキー
抹茶小豆 / ベリー&ベリー / チーズ 各種 ¥435(税込) 3個セット(ボタンBOX付き) ¥1,805(税込)
まるでボタンのようなクッキーと、きれいな色のクリームが目を惹くボタンサンドクッキーは、地域活性化商品として洋裁の魅力と日暮里繊維街の魅力を伝えるために「ソーイングスイーツ」として生まれました。とにかく可愛いので、こちらもインスタ映えが狙えちゃう予感!?
日暮里繊維街の魅力について、以前荒川探訪でもご紹介させていただきました。
ボタンサンドクッキーは冷凍商品のため、食べる時には2時間ほど解凍してから食べるのがおすすめ。
最初はアイスクリームが挟んであるのかな?という印象でしたが、食べてみたらレアチーズケーキのようなゼラチンを含んだぷるんとしたクリーム。甘味もちょうど良く、とても美味しかったです。1個あたりのボリュームが結構あるので、シェアして食べるのもおすすめ。
このボタンサンドクッキーや大福は、オプションでギフト用としてボタンBOXに入れてもらえます。
色とりどりのBOX ¥500(税込)
手芸の街・日暮里をイメージしたボタンBOXはとてもかわいらしいパッケージで、つい自分用にも欲しくなってしまいます。それぞれ雰囲気の異なるボタンと、カラフルなBOXの組み合わせがどれも素敵で悩んじゃいますよね!ちなみに、ボタンの取り付けは、スタッフさんがひとつひとつ手作業でつけているそうですよ。
手芸の街・日暮里ならでは!? ミシンが店内にディスプレイされています
マテリアルフロランタン
同じく「ソーイングスイーツ」として誕生した「マテリアルフロランタン」は布(マテリアル)をイメージして作られた焼き菓子です。キャラメルソースの濃厚な甘さと柑橘ドライフルーツのほどよい酸味と苦みが深みのある味わいが人気!ちょっとしたプレゼントや差し入れにもぴったりです!
マテリアルフロランタンに乗せるフルーツは味のバリエーションを研究しているそうで、日々増えているとのこと。訪れた際はぜひチェックしてみてください!
マテリアルフロランタン No.1 ¥330(税込) 5個セット(ボタンBOX付き) ¥2,150(税込)
このマテリアルフロランタンで使用されているドライフルーツは、大きさや見栄えの問題で出荷に適さない柑橘類を輪切りのドライフルーツにするなど規格外品も取り入れているそうです。人にも地球にもおいしいやさしさを提供されている素敵な取り組みですね。
その他にも、EDO USAGIでは廃棄ボタンの回収や不要な保冷材の回収など資源の再利用を行ったり、竹の繊維を使用したエコカップの採用、プラスチックの削減に取り組んでいたりと、環境に優しい取り組みをされている魅力的なお店でした。
お茶のテイクアウトもおすすめ!
新しくなったEDO USAGIでは、こだわりのお茶を味わうことができるのも魅力の一つ。店内カウンターの奥には茶釜が置かれ、注文が入る毎にひとつひとつ丁寧に淹れていただけます。
お茶を淹れている時のスタッフの方の所作がとてもキレイだったので、ついうっとりと眺めてしまいました。
一杯ずつ丁寧に淹れていただきました。
お茶の種類は、「つゆひかり」「ひぐらしほうじ茶」「狭山紅茶」の3種類。
三河島にある日本茶専門店若葉園監修のお茶だそうで、若葉園の方からは茶葉の仕入れだけでなくお茶の淹れ方もレクチャーを受けたそうです。
鮮やかなグリーンの緑茶で、やさしい渋味と爽やかな香りが特徴的な「つゆひかり」、日暮里の夕暮れをイメージした茶葉を厳選した茎ほうじ茶で、明るい黄色が美しく香ばしい「ひぐらしほうじ茶」、やわらかく優しい渋味が特徴で、紅茶を飲みなれていない方にもおすすめな「狭山紅茶」。
その時の気候や気分に合わせて、美味しい一杯をオーダーしてみてはいかがでしょうか?店内にもイートインスペースがあるので、休憩しながら美味しいお茶をいただけます。
ベンチスペースでお茶タイムも良いですね
茶葉のみの購入も可能だそうなので、お菓子と一緒にご自宅でゆったりと味わうのもおすすめです。
“つゆひかり” ・テイクアウト(ホット / アイス)各種 ¥280(税込) ・ギフト (茶葉)¥500(税込) |
“ひぐらしほうじ茶” ・テイクアウト(ホット / アイス)各種 ¥280(税込) ・ギフト (茶葉)¥500(税込) |
“狭山紅茶” ・テイクアウト(ホット / アイス)各種 ¥300(税込) ・ギフト (茶葉)¥540(税込) |
お茶と妖怪大福たち、テイクアウトしました
かわいいお店で作り出されるかわいい和洋菓子たち。お友達へのプレゼントやおもたせとしても最適です!ぜひまた今後も伺いたい素敵なお店でした。
お話を伺った方:森田さま / 宮本さま
催事への出店情報やオンラインショップもあるので、こちらもぜひチェックしてみてください。
和洋菓子 EDO USAGI
営業時間:
平日・土曜 10:00〜17:00
定休日:水曜・日曜
TEL:050-1790-6007
住所:〒116-0013 東京都荒川区西日暮里2-14-11
オンラインショップ:https://edousagi.com
Instagram:@edo_usagi
Twitter:@edo_usagi
モノづくりの街・荒川の地域情報サイト「荒川探訪」では、荒川区の気になる情報をご紹介しています。
もし、荒川区の耳寄り情報や皆さんのオススメのお店などご推薦がありましたら、ぜひお気軽に荒川探訪編集部まで情報をお寄せください。もちろん、自分のお店を取材して欲しい、話を聞いて欲しいというご依頼も大歓迎です!
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