荒川区のすぐれた技術、製品を内外に力強くアピールするために誕生した「ara!kawa」。「あら、かわってる。あら、かわいい。」をコンセプトに、荒川区でのモノづくりを応援するブランドです。このたびの荒川探訪では、令和5年度「ara!kawa」認定商品に選ばれた「ベビーリュック専門店noa」をご紹介。千葉県にある作業場兼ご自宅を訪問し、商品の魅力や荒川区でのモノづくりに関する思いを伺ってきました。
生まれてすぐに使える!2WAYリュック
チャイムを押すと出迎えてくれたのは、現在10歳と7歳のお子さんを持つ小貫可那子さん。グリーンがふんだんにあしらわれた素敵なご自宅のリビングに通してくださいました。木を基調にしたインテリアは、ご自身も商品を販売する手作りサイトにて揃えたものだそう。外の空気も冷たくなり始めた頃ではありましたが、あたたかいお家の中ではお子さんたちが飼っている小さなクワガタが虫かごの中から顔をのぞかせていました。
「ベビーリュック専門店noa」がお届けするのは、新生児から4歳くらいまで使えることを目指して誕生したベビーリュック。国産の材料にこだわり1つ1つ手作業で作られています。通常の子ども用リュックと異なり抱っこ紐の時から使えることが最大の利点。付属のストラップで抱っこ紐に取り付けることで、必要なものをさっと取り出せるママのお役立ちグッズに早変わりします。改良を重ねて進化したジョイントフックは抱っこ紐にワンタッチで付けることのできる優秀アイテム。お子さんが自分で歩くようになった後は、取り付け部分にお気に入りのキーホルダーを付けることもできるんですよ!
ベビーリュック 5,700円(税込) 左からキャメル×ベージュ紐、ピンク、ブラック、 キャメル×ブラック紐、ダスティグリーン。
荒川探訪商店で取り扱い予定のアイテムは、左キャメル×ベージュ紐、キャメル×ブラック紐、ピンク、ブラック、ダスティグリーンの全5色。開閉部の口の部分はゴムでできているため、紐が引っかかってしまうことのない安心設計です。抱っこしたままでも開け閉めしやすく、中のものがこぼれにくいというパーフェクト構造。ボディ脇には縦に大きなファスナーが付いているので、そっと手を伸ばして中の物を取り出せます。2つの表ポケットにはスマホなどの良く使う物をササッと収納。コンパクトながらもおむつやお菓子、おもちゃなどがたっぷり入るサイズ感が魅力です。蓋部分には小さな子どもでも開けやすいマジックテープを採用。成長と共に自分で開け閉めをしたりと、知育的な効果も期待できそうですね!
ベビーリュックは、なんと“一升餅”がすっぽりと入るサイズ。満1歳のお誕生日に一升(1800g)の丸いお餅を背中に背負わせるというのは、古くから伝わるお祝い行事です。「一生食べ物に困らないように」「一生、健康でありますように」といった願いが込められた大きなお餅。1歳のお子さんにとってひとりで担ぐのはかなりの重労働です。風呂敷で包んで背負わせるのが昔ながらの習わしですが、こちらのベビーリュックを活用すれば肩からずり落ちる心配もなく、よりスムーズにお餅を背負わせることができますよ!
チェストベルトセット 750円(税込) ※写真は、ベージュ紐×ホワイトバックル
オプションで販売している「チェストベルト」は、小さいお子さんでも身体にフィットするようにと開発されたお役立ちアイテム。リュックの肩ひも部分に取り付けて、胸の前でバックルを留めれば小さな肩からずり落ちてしまうことを防げます。荒川探訪商店で取り扱い予定のアイテムは、ベージュ紐×ホワイトバックルとブラック紐×ブラックバックルの2種類。お好きな色を選んで、リュックとの組み合わせを楽しんでくださいね!
抱っこ紐を卒業したら、今度はお子さんが自分で背負うことのできるベビーリュック。肩紐は成長に合わせて長さを調節できるようになっています。胸の中にすっぽりと収まっていたお子さんが、お気に入りのものたちを詰め込む姿にパパママも成長を感じることができるはず。背中に背負わせておくことで、後ろに転倒したときのちょっとしたクッション代わりにもなりますね。
ベビーリュックを作り出す業務用のミシン。 丈夫な素材を縫い合わせるのに酷使しているため、 年に1度は修理が必要なのだそうです。
ベビーリュックの素材に選んだのは耐久性のある帆布(はんぷ)と岡山産のデニム生地。シンプルかつ強い素材を探していたところ、体操マットなどにも使われている日本製の帆布に着目しました。通気性も良く撥水加工がしてあるため、公園遊びで汚れてもへっちゃら!使い込むほど味が出て柔らかくなるのが特徴です。昔からデニム生地が好きという小貫さん。せっかく材料に選ぶなら、と世界中で評価を得ている岡山産のデニムを採用しました。家庭用のミシンでは縫い合わせることが難しいため専門的な道具が必要となりますが、他の生地に比べて耐久性があることが最大の強みです。
“モノづくりのまち荒川”との出会い
謙虚でありながら常にチャレンジ精神にあふれた小貫さん。 細やかな気遣いにも、繊細なモノ作りの精神が垣間見えます。
もともとは千葉県の流山市に住んでいたという小貫さん。親族の持ち家があったことなど、様々な縁で妊娠中に荒川区に引っ越すこととなりました。子どもの頃からモノを作るのが大好きだったそうで、通っていた荒川区内の美容室で手作りのアクセサリーを販売しているのをみて、私も作ってみたい!と、一念発起したそうです。
様々な手作りグッズを作り続けていくうちに、子ども向けの巾着リュックに着目。どうせ作るなら本格的なものを作りたい…!着ていない服をリメイクするなど試行錯誤を重ね、 娘さんの1歳のお誕生日にはじめてのリュックをプレゼントしました。
当初は、日暮里繊維街が近くにあるということは特に意識していなかったのだそう。土地柄ハンドメイドの商品を販売するイベントが多く、そこで出会った作家さんたちとの繋がりで様々な情報を手に入れることができたそうです。資材を手に入れやすく作家同士の繋がりができるのが荒川区の利点。当時日暮里サニーホールにて開催されていた“あらかわ手づくり市”(現在はふらっと日暮里で開催)を訪れた際には「やりたいことがここにある!」と、感動したのだそうですよ。
ベビーリュックが誕生するまで
当時はリュックに限らず様々なハンドメイドグッズを制作していたそうですが、モノづくりのコミュニティを通じ「リュック1本にしたらどうか」と助言を受けたことで2019年に「ベビーリュック専門店noa」を設立。かわいらしいお名前は、昔飼っていた愛犬の名前とご自身の娘さんのお名前を掛けた愛着のあるものだそうです。
当初は歩き始めてからの商品を想定したそうですが、次第に生まれてすぐに使えるものへとアイデアをシフト。抱っこ紐につけて使うことができる現在の形へと発展を遂げました。現在のベビーリュックが誕生した頃、すでに小貫さんのお子さんは抱っこ紐を卒業済み。小さいお子さんを持つ幼稚園ママ友にお願いして、使い心地などを確認してもらったそうですよ。
小貫さんが千葉県にある現在のお家にふたたび移住したのは2024年の春。下のお子さんの入学に合わせたタイミングで都内のマンションから現在の戸建てに引っ越すことを決めました。ご夫婦それぞれの実家が近いこと、繊維街のある日暮里までのアクセスがよいこともこの場所を選んだ決め手。現在では、荒川と千葉の2拠点でモノづくりをしています。「今は電車での往来が主ですが、いずれは自分で車を運転して行き来できるようになりたい!」密かな野望も語ってくださいました。
キッズリュック 5,300円(税込)
ベビーリュックを卒業したら、お次はちょっぴり大き目サイズの「キッズリュック」にステップアップ!リング付きのファスナーを使用し、子どもでもスーッと開けられるということがこだわりポイントです。かわいいプリント生地は、お子さんも大喜びすること間違いなし!特に新幹線や恐竜柄は男の子に人気です。対象年齢は小学校低学年くらいまで。こちらも成長と共に長く付き合うことのできる、ベビーリュック専門店noaで注目のアイテムです。
お子さんがまだ小さい頃には、入れないように柵で囲っていたという自宅の作業スペース。今でも基本的にはお子さんたちが学校に行っている間に作業を行っているそうです。小さい頃からお母さんのモノづくりを見て育ったお子さんたち。現在、娘さんはミサンガをはじめとしたアクセサリー作りなどを積極的に楽しんでいるのだそうですよ。母から子へ受け継がれるモノ作りのスピリッツ。今後の娘さんの動向も楽しみですね。
ベビーリュック専門店noaの商品は現在、ハンドメイド作品を扱うminne、Creemaで販売中。
11月26日には公式ショップもオープンしました。
今後は「荒川認定商品」として、荒川探訪商店でも取扱予定。リュックに付けるナスカンなどのパーツは、よりよいものに変えていくことも視野に入れているそうですよ!
出産祝いや1歳のお誕生日にプレゼントとして購入される方も多いというベビーリュック。有料にてプレゼント対応のラッピングやメッセージ付きのシールにも対応しています。ユーザーから日々送られてくる喜びの声が、小貫さんにとってモノづくりを続けていく上での励み。子どもたちの成長を願う気持ちをこれからも多くのパパママと共に分かち合っていきたい!と話してくださいました。ベビーリュクnoaの商品を、良き成長のパートナーにしていただけたら…。心を込めて作られた商品を、ぜひ一度お手に取ってみてくださいね。
ベビーリュック専門店noa
ホームページ:https://noa160529handmade.wixsite.com/babyrucknoa
Instagram: @noa0921noa
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