荒川区民に「荒川グルメといえば?」と尋ねると、多くの人が「もんじゃ焼き」と答えます。
荒川区はもんじゃ発祥の地ですよ、と区民は聞かされて育つのですが、都内に住む多くの人は「もんじゃ焼きと言えば月島(東京都中央区)」と思っていることでしょう。発祥であろうがなかろうが、荒川区のもんじゃは美味しい。下町の雰囲気も含めてもやはり一番美味しいのです。食の楽しみ方はひとそれぞれ。特別な何かは無いけれど、ちょっと個性的だったり、変わっていたり、ほっとひと息つける場所。そんなモノづくりの街・荒川を支えるグルメを探訪してご紹介していくコーナー、それが「荒川グルメ探訪」です。
東京メトロ町屋駅より徒歩3分。町屋で行列をつくる人気店「麺屋 愛心 TOKYO」。
看板メニューの海老寿久担々麺を目当てに、多くの人が足を運ぶ一軒です。
京成線町屋駅から徒歩2分。存在感を放つ「麺屋 愛心 TOKYO」の看板。
カウンター越しに迎えてくれたのは、爽やかで親しみやすい店主の高橋純平さん。
リピート率が高いといわれるこのお店。その理由をこの後紹介していきます。

まずは看板メニューの「海老寿久担々麺」を
初めて訪れるなら、まず注文してほしいのは看板メニューの海老寿久担々麺。
注文の約6割を占めるという、お店を代表する一杯。
スープをひと口すすれば、思わず「うわ、海老!」と声が出そうになるほど濃厚な旨みが広がります。その理由は、惜しみなく使われている海老のペースト。
口に入れた瞬間、海老の香ばしさがぐっと広がり、担々麺らしいコクもしっかり。麺にスープがよく絡み、海老の風味・スープ・麺が調和した、バランスのよさが感じられます。
麺もスープに合うよう、製麺所にオリジナルでオーダーしているそうです。
仕込み用の鍋いっぱいの海老は迫力満点。 愛心のこだわりの強さを感じる。
毎日5kgほどの甘海老の頭を素揚げし、カリカリになるまで火を入れてからペースト状にしているそう。
さらに、ごまペーストや上にのるミンチも自家製。かなりの手間をかけて仕込んだ素材が、この一杯の奥行きをつくっています。

創業から10年、海老寿久担々麺だけはレシピが変わっていないという話からも、その完成度の高さがうかがえます。

味の変化も、締めのリゾットも。海老寿久担々麺を最後まで楽しむ
海老寿久担々麺の魅力は、その濃厚さだけではありません。
スープの上には山椒の油と2種のラー油が重ねられていて、場所によって風味が少しずつ変わるのも面白いところ。食べ進めながら、その違いを味わう楽しさがあります。
途中でお酢を加えるのも、おすすめの楽しみ方。
炙りチーズが乗ったご飯にスープを5〜6杯ほど加えていただくのが、愛心流の楽しみ方。 濃厚なスープとチーズのマリアージュが、悪魔的なおいしさ。
そして、この一杯を楽しむならぜひ一緒にオーダーしてほしいのがチーズリゾット。
店主さんが「リゾットありき」と話すほど、おすすめの組み合わせ。
実際に、チーズリゾットを楽しみに訪れる常連さんも多いそうで、白いご飯の上にのせるチーズもスープに合うものをセレクト。
女性でもぺろりと食べられる絶妙な量なのもうれしいポイントです。

海老寿久担々麺と並ぶ、もうひとつの人気メニュー「麻婆麺」
看板メニューの海老寿久担々麺とはまた別に、もうひとつの看板メニューが麻婆麺。麻婆麺を目当てに訪れるお客さんもいるそうで、海老寿久担々麺とはまた違う魅力が。麻婆麺は、新潟のソウルフードをルーツに持つ一杯。オーソドックスなメニューの他に、激辛の「鬼殺の麻婆麺」も。
とろりとした麻婆餡が麺によく絡み、ひと口ごとにしっかりとした旨みが広がります。豆腐は一丁まるごと使われており、かなりボリュームがあるのも印象的。
しっかり食べたい日にもうれしい、満足感ある一品です。
海老寿久担々麺、麻婆麺、背脂ジョニー、金色煮干中華そばの4種類のラーメンを展開。 つけ麺や汁なしへの変更もOK。そんなところにも、店主さんの心配りが感じられる。
麻婆麺はライスセットで楽しめるほか、麺をご飯に変えたマーボー飯として味わうこともできるそう。
麻婆の旨みとご飯の相性の良さは言わずもがなで、こちらも人気。
愛心では、ほとんどのメニューがテイクアウトできるそうで、中でもマーボー飯は持ち帰りで選ばれることが多いそうです。

荒川区町屋で愛されながら、未来へ歩みを進める「愛心」
もともと新潟発祥の「麺屋 愛心」が東京に進出する際、出店先として選ばれたのがここ町屋でした。
下町らしい情緒や人の温かさなど、新潟とどこか通じる空気が、この街を選ぶ理由のひとつになったそうです。
女性ひとりでも入りやすい、シンプルで清潔感のある店内。
こうした細やかな配慮にも、お店の気遣いが。
この春、取材を受けてくださった高橋純平さんが新たに店主となり、リニューアルオープン。
新潟から出店してきた当初に比べ、地域の人とのつながりも少しずつ増え、今では高橋さん自身もすっかり町屋に愛着を深めているのだとか。
新しくなった制服には「MACHIYA」の文字もしっかりと入り、この町への思いが感じられました。

この先の未来について尋ねると…
まずはこの町屋店をもっと“常に行列ができる店”にし、
さらにその先には都心での展開、そして看板メニューの海老寿久担々麺を世界に広めていきたいという思いを語ってくれました。
店内の壁一面に並ぶサインが、愛心への注目度を物語る。
行列のイメージがある愛心ですが、比較的入りやすい曜日や時間帯もあります。今のところ、火曜は比較的入りやすく、夜営業は17時半ごろの開店直後が狙い目。土日や月曜、金曜のランチタイムは混みやすいため、初めて訪れるなら火曜日や夜の早い時間を狙ってみるのもよさそうです。

お腹だけでなく、心も満たす一杯を
店名の「愛心」には、「愛」と「心」を大切にしたいという思いが込められています。料理にも、接客にも、まずは心が大事。そんな考え方が、この名前の由来になっているそうです。
最後にこれからお店を訪れようとしてくれている人へのメッセージをもらいました。
「お腹だけでなく、心も満足してもらえるように、愛情のこもったラーメンと真心込めた接客をいたします」

濃厚でパンチのある海老寿久担々麺をはじめ、食べごたえのある一杯がそろう「麺屋 愛心 TOKYO」。
その魅力は味だけでなく、店主・高橋純平さんのやわらかな人柄や、一杯に向き合う真摯な熱意にもあるのかもしれません。
町屋で行列をつくる人気店でありながら、どこか親しみやすい空気がある「愛心」。気になっていた方は、まずは看板の海老寿久担々麺から味わってみてはいかがでしょうか。

店舗情報
麺屋 愛心 TOKYO 町屋店
住所:東京都荒川区荒川7-39-3 シティハイム町屋1F
電話番号:03-5604-5585
アクセス:東京メトロ町屋駅より徒歩約3分
営業時間:11:00〜14:45 / 17:30〜21:45
Instagram:https://www.instagram.com/aishin_tokyo/
※最新の営業時間は来店前にご確認ください。
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京成線町屋駅から徒歩2分。存在感を放つ「麺屋 愛心 TOKYO」の看板。
仕込み用の鍋いっぱいの海老は迫力満点。
愛心のこだわりの強さを感じる。
途中でお酢を加えるのも、おすすめの楽しみ方。
炙りチーズが乗ったご飯にスープを5〜6杯ほど加えていただくのが、愛心流の楽しみ方。
濃厚なスープとチーズのマリアージュが、悪魔的なおいしさ。
海老寿久担々麺、麻婆麺、背脂ジョニー、金色煮干中華そばの4種類のラーメンを展開。
つけ麺や汁なしへの変更もOK。そんなところにも、店主さんの心配りが感じられる。
女性ひとりでも入りやすい、シンプルで清潔感のある店内。
こうした細やかな配慮にも、お店の気遣いが。
店内の壁一面に並ぶサインが、愛心への注目度を物語る。